浅草・上野・秋葉原などを擁する東京都台東区。その台東区には、ホームページの新規作成・改修をはじめ、展示会出展・店舗改装・広告制作など販路を広げるための取り組みを幅広くサポートする「販路開拓支援(助成金)」という制度があります。助成上限は最大30万円、助成率は対象経費の2分の1。ホームページ作成費はもちろん、区内の店舗改装費・広告掲載費・展示会出展費なども同時に対象となるため、Webと実店舗を組み合わせて販路を広げたい事業者に特に活用しやすい制度です。ただし台東区の助成金には、他区の補助金と根本的に異なる重要な特徴があります。それは「専門家等による書類審査があり、採択・不採択が決まる」という点です。申請すれば自動的に補助が受けられる制度ではなく、事業計画の質が採択を左右します。この記事では、台東区の「販路開拓支援」について、制度の概要・対象経費・審査のポイントから申請の流れまで、足立区のデジタルマーケティング会社・SUN3SHOWERが詳しく解説します。1. 台東区の助成金の特徴|他区と何が違う?台東区の「販路開拓支援」は、他区の「ホームページ作成費補助金」と制度の設計が大きく異なります。申請前に必ず理解しておきましょう。特徴①「採択制」|申請すれば必ずもらえるわけではない足立区・中央区・江戸川区などの補助金は、要件を満たして申請すれば基本的に交付決定が下りる仕組みです。一方、台東区の助成金は専門家等による書類審査があり、採択・不採択が決まります。審査では「事業の新規性・優位性・実現性・市場性・地域性」の5つの観点から評価されます。要件を満たしているだけでなく、「なぜこの取り組みが自社の販路開拓に必要か」を説得力のある事業計画書で示すことが採択の鍵です。特徴②「エントリー制」|申請の前にエントリーが必要申請書を直接提出するのではなく、まずエントリーフォームから申し込みを行い、事業団から要件確認の連絡を受けた後に申請書を提出するという段階的な流れになっています。エントリー締切(4月24日)と申請締切(5月15日)の2つの期日を把握しておく必要があります。特徴③「HP以外も対象」|販路開拓全般をカバーする幅広い制度台東区の助成金はHP作成費だけでなく、以下の取り組みが対象です。ホームページ・インターネットショップの新規作成・改修展示会・見本市への出展費用台東区内の店舗の改装・内装工事費チラシ・広告の印刷・掲載費Webと実店舗・展示会を組み合わせた販路拡大の取り組みをまとめて申請できる点が大きな強みです。特徴④「4月30日までの早期申請で診断士によるブラッシュアップ支援あり」4月30日(木)までに申請書類を提出した事業者には、中小企業診断士による事業計画書のブラッシュアップが無料で実施されます。書類審査の通過率を高める上で非常に有用なサポートです。比較項目台東区足立区中央区江戸川区制度の性格販路開拓総合支援HP補助HP補助販路拡大支援助成上限30万円20万円30万円10万円助成率2分の12分の12分の1・3分の22分の1書類審査あり(採択制)なしなしなし対象経費HP・展示会・店舗改装・広告HPのみHPのみHP・展示会等HPリニューアル対象対象対象対象エントリー制ありなしなしなし診断士支援あり(早期申請者)なしなしなし2. 助成金の概要項目内容制度名販路開拓支援(助成金)運営公益財団法人台東区産業振興事業団 経営支援課対象者台東区内に本店・事業所を有する中小企業助成率対象経費の2分の1以内助成上限最大30万円審査専門家等による書類審査あり(採択・不採択)申請回数1回限り(過去に採択を受けた場合は申請不可)問い合わせ台東区産業振興事業団 03-6701-87943. 申請スケジュール(令和8年度)ステップ期日エントリー締切令和8年4月24日(金)17:00まで申請書提出締切令和8年5月15日(金)17:00まで早期提出(診断士ブラッシュアップ対象)令和8年4月30日(木)まで対象経費の着手令和8年4月1日以降事業・支払い完了期限令和9年2月28日(土)まで実績報告書締切令和9年3月1日(月)17:00まで(必着)⚠️ エントリーは4月24日締切。準備は今すぐエントリー締切は4月24日(金)17時と早めに設定されています。エントリーから要件確認・申請書提出まで時間がかかるため、制度内容を確認したらすぐにエントリーフォームへの入力を進めましょう。また、4月30日までに申請書類を提出すると、中小企業診断士による事業計画書のブラッシュアップが受けられます。書類審査の通過率を高めるためにも、早期提出を強くおすすめします。4. 対象となる事業者以下の2点をすべて満たす台東区内の中小企業が対象です。区内に本店(法人)または事業所(個人事業主)があること区内に営業の本拠(バーチャルオフィス・シェアオフィスを除く)を有すること5. 対象外となる事業者・ケース以下に該当する場合は申請できません。みなし大企業(大企業が株式の過半数を保有する中小企業等)農林・漁業、金融業、不動産賃貸業、駐車場業、風俗営業、住宅民泊事業者等を主として営む事業者宗教法人、社団・財団法人(一般・公益)、NPO法人等営業の本拠がバーチャルオフィスまたはシェアオフィスの場合(※シェアオフィスも対象外)台東区の「新規店舗出店支援」と重複して助成を受けようとする場合過去に同助成金の助成決定を受けている(1回限り)国や都などの他機関が実施する同趣旨の事業と重複申請する場合台東区の制度はシェアオフィスも対象外という点が特徴的です。港区と同様に「実態のある事業拠点」が求められます。6. 対象となる事業・経費対象事業の条件以下の2点を両方満たす取り組みが対象です。自社にとって今まで取引のなかったような新しい市場や顧客の開拓となる取り組みであること今までの販売方法と比較して、十分な新規性があること対象事業の例:インターネットショップやホームページを新規作成・改修する展示会・見本市に出展する台東区内の店舗を改装する⚠️ 「今までの販売方法の単なる延長」と判断される取り組みは対象外となります。既存の方法の繰り返しではなく、自社にとっての「新しい一手」であることが重要です。対象経費の区分経費の対象期間:令和8年4月1日以降に着手し、令和9年2月28日までに完了した経費経費区分助成対象となる経費の例謝金専門家謝礼金など事務費広告掲載費、印刷製本費、会場借上費など工事・設備費内装費、改装・改築費、増築費、看板等設置費、店舗デザイン費、什器費(台東区内の店舗に限る)委託費調査委託費、営業サポート委託費、HP制作委託費などホームページ・ECサイトの取り扱いについてホームページの新規作成・改修は「委託費」として対象になります。既存サイトのリニューアルも対象となる点は、港区(新規のみ)と異なる台東区のメリットです。ただし、「販路開拓に向けた新規性のある取り組み」として申請することが必要です。単なる情報更新ではなく、新たな顧客層や市場へアプローチするための制作であることを事業計画書に明記しましょう。7. 対象外となる経費以下の費用は助成の対象になりません。本助成金を申請した企業とは異なる別法人が行う取り組みにかかる経費販路開拓と直接関係のない、通常の営業活動にかかる経費(他目的にも利用可能なものを含む)リボ払いによる支払い消費税・租税公課一般的な市場価格に対して著しく高額な場合その他、公的資金の用途として社会通念上不適切とされる経費8. 助成金額のシミュレーション助成率は対象経費の2分の1以内、上限は30万円です。HP制作費のみを申請する場合ホームページ制作費(税抜)助成額(1/2)自己負担額10万円5万円5万円20万円10万円10万円40万円20万円20万円60万円30万円(上限)30万円HP制作+広告費を組み合わせる場合経費内訳(税抜)金額HP制作委託費30万円広告掲載費10万円広告用チラシ印刷費5万円合計経費45万円助成額(1/2)22.5万円自己負担額22.5万円HP制作+店舗改装を組み合わせる場合(最大活用)経費内訳(税抜)金額HP・ECサイト制作委託費20万円店舗内装・什器費20万円展示会出展費20万円合計経費60万円助成額(1/2・上限30万円)30万円自己負担額30万円複数の販路開拓施策を組み合わせることで、上限30万円をフル活用することが可能です。9. 審査のポイント|採択されるために押さえること台東区の助成金は専門家等による書類審査があります。採択されるためには、以下の5つの観点を意識した事業計画書を作成することが重要です。① 事業の新規性申請事業が「今までの販売方法の単なる延長ではないか」が問われます。自社にとって新たな市場・顧客層へのアプローチになっているかこれまでの販売方法と比較して十分な新規性があるか例:「既存顧客へのルート営業を強化する」ではなく「インバウンド客向けにECサイトを立ち上げ、これまで接点のなかった海外市場を開拓する」といった観点です。② 事業の優位性申請事業が同業他社と比べて優れている点・差別化ポイントがあるかが問われます。自社の商品・サービスにオンリーワン性・希少価値があるか他社にはない強みや独自性があるか③ 事業の実現性・信用性計画が絵に描いた餅にならないかが問われます。資金面を含めて実行可能な計画になっているか経営者・事業者の取り組み姿勢に信用が持てるか④ 商品・サービスの市場性販路を広げようとする商品・サービスに需要があるかが問われます。市場に受け入れられる商品・サービスか顧客のニーズや使い勝手を反映しているか⑤ 事業の地域性・社会貢献性台東区・地域社会への貢献につながるかが問われます。雇用の創出や区内取引の促進など、地域産業の発展に寄与するか環境負荷の軽減・防災・高齢者支援など、社会的課題の解決に貢献するか💡 4月30日までの早期提出で中小企業診断士のサポートが受けられます 申請書類を4月30日(木)までに提出すると、採択を後押しする中小企業診断士による事業計画書のブラッシュアップが無料で実施されます。審査通過のチャンスを高めるためにも、ぜひ早期提出を目指しましょう。10. 申請の流れ(ステップ解説)STEP 1|エントリーの実施(4月24日17時締切)まず、下記のエントリーフォームから申し込みます。▶ エントリーフォームエントリーは要件確認のためのものです。この段階では申請書類の提出は不要です。STEP 2|要件確認(事業団からの連絡)エントリー後、台東区産業振興事業団の担当者から電話またはメールで要件や事業内容の確認連絡が届きます。STEP 3|申請書類の準備・提出(5月15日17時締切)以下の書類を揃え、郵送または窓口にて提出します。主な提出書類:申請書事業計画書事業資金計画書(★)申請前確認リスト【法人】商業登記簿謄本の写し(台東区に本店登記・発行後3か月以内)【個人】賃貸借契約書の写し等(台東区に営業の本拠があることが確認できるもの)納税証明書(法人:法人税または法人事業税の納税証明書/個人:所得税または個人事業税の納税証明書)見積書等(事業資金計画書に記載した経費の内訳がわかる書類)提出先: 台東区産業振興事業団 経営支援課 企業・人材育成担当 〒111-0056 東京都台東区小島2-9-18 台東区中小企業振興センター内 電話:03-6701-8794⚠️ 4月30日(木)までに提出した方は、中小企業診断士による事業計画書ブラッシュアップが受けられます。 審査通過率を高めるためにも早期提出が有効です。STEP 4|書類審査・採択通知(郵送)専門家等による書類審査が行われ、採択・不採択の結果が郵送で通知されます。STEP 5|中間報告の実施採択後、事業の進捗について中間報告を行います。中間報告の申告がない場合や当初申請した事業から大幅な変更が生じる場合は、助成金を交付できません。事業内容・金額に変更が生じた場合は、変更前に必ず事業団(03-6701-8794)に連絡してください。STEP 6|事業の実施・支払い(令和9年2月28日まで)採択決定後、申請した販路開拓事業(HP制作・展示会出展・店舗改装等)を実施し、費用の支払いを完了させます。STEP 7|実績報告書の提出(令和9年3月1日17時必着)申請事業が完了し、対象経費の支払いがすべて終了したら、実績報告書を作成して郵送(必着)または窓口にて提出します。⚠️ 締切後に提出した書類・不足資料は受け付けられません。締切直前は窓口が混雑するため、早めの提出を強くおすすめします。STEP 8|助成金の交付(審査完了後約1か月)実績報告書の審査完了後、概ね1か月程度で指定口座に振り込まれます。STEP 9|事業完了後3か年の事業報告事業完了後3か年にわたり、採択事業や経営状況等の調査(年1回)に応じる必要があります。11. よくある質問Q. ホームページのリニューアル(改修)でも申請できますか?A. できます。「インターネットショップやHPを新規作成・改修する」が対象事業の例として明示されています。ただし「販路開拓に向けた新規性のある取り組み」であることが必要です。既存サイトの軽微な更新では採択が難しく、新たな顧客層・市場へのアプローチに向けた全面的な改修であることを事業計画書で明確に示してください。Q. 必ず採択されますか?A. 採択は保証されていません。専門家等による書類審査があり、採択・不採択が決まります。事業計画の内容(新規性・優位性・実現性・市場性・地域貢献性)が採択の鍵です。4月30日までに申請書類を提出すると中小企業診断士によるブラッシュアップ支援が受けられるので、積極的に活用することをおすすめします。Q. シェアオフィスを事業所として使っています。申請できますか?A. できません。バーチャルオフィスだけでなくシェアオフィスも対象外です。台東区内に実態のある事務所・店舗を構えていることが必要です。Q. HP制作費と店舗改装費を同時に申請できますか?A. できます。HP制作・展示会出展・店舗改装・広告費など複数の経費を組み合わせて、合計額の2分の1(上限30万円)を申請できます。ただし、それぞれが「今まで取引のなかった新しい市場の開拓」という観点でつながっている取り組みとして、一貫性のある事業計画書にまとめることが重要です。Q. 事業内容を変更したい場合はどうすればよいですか?A. 事業内容や金額に変更が生じた場合は、変更する事業実施前に必ず事業団(03-6701-8794)に連絡してください。実施後に連絡した場合、助成金の交付ができなくなる場合があります。Q. 過去に台東区の別の助成金を受けていますが、申請できますか?A. 過去に「販路開拓支援」の助成決定を受けたことがある場合は申請できません。ただし、台東区の他の助成金(新規店舗出店支援など)の受給歴がある場合は、重複申請の制限対象にはなりません。不明な場合は事業団窓口に確認してください。12. まとめ台東区「販路開拓支援(助成金)」の要点をまとめます。項目内容助成率対象経費の2分の1以内助成上限最大30万円対象経費HP作成・改修、展示会出展、店舗改装、広告費など対象期間令和8年4月1日〜令和9年2月28日エントリー締切令和8年4月24日(金)17:00申請書提出締切令和8年5月15日(金)17:00診断士ブラッシュアップ対象令和8年4月30日(木)までの提出者実績報告締切令和9年3月1日(月)17:00(必着)採択・審査専門家等による書類審査あり申請回数1回限り問い合わせ03-6701-8794台東区の「販路開拓支援」は、ホームページ制作だけでなく展示会出展・店舗改装・広告費まで幅広く使える点と、中小企業診断士によるサポートが受けられる点が他区の補助金にはない大きな魅力です。一方で「書類審査による採択制」であるため、しっかりとした事業計画の策定が採択の前提になります。浅草・上野・秋葉原・蔵前などを拠点に新しい販路を開拓しようとしている台東区の事業者様は、エントリー締切(4月24日)に向けて今すぐ準備を始めましょう。SUN3SHOWERへのご相談もお気軽にSUN3SHOWERは足立区を拠点とするデジタルマーケティング会社です。SNS運用・Web制作・広告運用を一体的に支援しています。台東区の助成金を活用したホームページ制作のご相談も承っています。「採択されやすい事業計画のためにどんなHPを作ればいいか」「SNS運用やWeb広告も合わせて検討したい」という方も、まずはお気軽にお問い合わせください。▶ お問い合わせはこちらお問い合わせフォーム▶ 台東区産業振興事業団公式ページ(販路開拓支援) 台東区の公式ページを開く▶ 補助金のご案内(PDF)補助金のご案内PDFを開く本記事の情報は2026年4月時点の公式情報をもとに作成しています。最新の申請期間・要件については、上記の公式ページまたは台東区産業振興事業団 経営支援課(03-6701-8794)にてご確認ください。